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文化財建築における蟻害・腐朽調査の取り組み
2025-04-18 (Fri) 09:41
【文化財建築における蟻害・腐朽調査の取り組み】
〜伝統建築と地域の財産を次世代へつなぐために〜
(一社)福岡県しろあり対策協会 青年委員会では、地域の文化財・歴史的建造物の保全活動の一環として、令和7年3月29日~4月12日、朝倉市秋月に所在する文化財建造物および伝統的住宅に対する「蟻害・腐朽調査」を実施いたしました。
調査対象は、朝倉市指定有形文化財である「旧田代家住宅」及び、A様邸・B様邸の計3棟。建築的・歴史的価値の高い建物と一般住宅を、当協会に所属する蟻害腐朽検査士・しろあり防除施工士など、専門資格を有する技術者10名が3班に分かれて調査を行いました。

◆ 専門性の高い調査体制
調査では、屋外・室内・床下の構造部材に対して詳細な視認・打診調査を実施。調査担当者は平面図作成と並行して、被害の有無・構造材の状態・水分含有率などのデータを収集。床下調査では、蟻道・蟻害痕・腐朽の兆候について重点的に確認しました。
また、調査データは即時デジタル共有され、班間で連携を取りながら正確な報告書の作成を行いました。これは、文化財の特性に配慮しつつ、最小限の負荷で最大限の情報収集を行うためのプロフェッショナルな運用手法です。


◆ 結果と意義
いずれの建物においても、過去の蟻害・腐朽の痕跡は確認されたものの、進行中の被害は検出されず、良好な保存状態が維持されていることを確認しました。

私たちは、白蟻による被害の「予防こそが最善の対策」であるという理念のもと、文化財や伝統建築に対しても、学術的知見と経験に基づいた適切なアプローチで臨んでいます。

今後も地域の貴重な建築資源の保存に貢献すべく、公共性・専門性の高い活動を継続してまいります。
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